0586・ダイエー練馬店(現:イオン練馬店)
光が丘随一の大規模複合商業施設「光が丘IMA」内に入るイオン練馬店。
イオン練馬店は、練馬区光が丘の複合商業施設「光が丘IMA」内に、西友と並ぶ核店舗として入る店舗であり、かつては「ダイエー練馬店」の名で営業していた。更に店の歴史を遡ると、ダイエーとなる前は「忠実屋」のブランドで営業しており、開業当初はダイエーと合併する前の首都圏にてGMS(総合スーパー)を複数運営していた「忠実屋」による店舗だったようだ。
忠実屋系列の店舗だったことはかつてダイエー時代に充てられていた店番号からも分かる。この練馬店には0586という店番号が充てられているが、ダイエーは忠実屋を併合した際、元忠実屋の店舗には0527以降の05~で始まる番号を充てたからである。
ちなみに個人的な見解ではあるが、なぜ「光が丘店」ではなく「練馬店」としたのだろうか。「練馬店」というと、店舗名を見ただけでは一見どうしても練馬駅周辺に存在する店舗のように感じられてしまう可能性もあるのではないだろうか、と一瞬感じないこともない。
しかし、どうやらこの店は忠実屋時代から一貫して「(忠実屋フランツ)練馬店」を名乗っており、当時の忠実屋が「練馬店」としたのをダイエーもイオンもそのまま引き継いでいるようである。
忠実屋は八王子が拠点だったようであり、練馬区内にはこの1店舗のみ運営していたようであるから、単純に練馬区にあるということから「練馬店」と付けたのかもしれない。また、ダイエーグループによる運営となってからも、同グループ内には「グルメシティ光が丘店」という店舗が全く別の場所に存在していた。相模原市にある店舗であり、ダイエーがイオングループとなった現在も、同じ店舗名で営業している店だ。この店舗の存在も、ダイエーが忠実屋時代の店舗名をそのまま引き継いで「練馬店」とした一つの要因になったのかもしれない。
いずれにせよ、忠実屋が運営していた時代から引き継がれている名前であるなら、その分確固たる歴史がある店、また店名だとも言えるだろう。
店の一部の扉には、忠実屋のマークが入ったハンドルが残されていた。
店内のサッカー台に取り付けられていた「ダイエー矢印」のある案内表示。
2F外側通路から見た店内入口。
0756・ダイエー草加店
前記事のグルメシティ浦和道場店がさいたま市内のダイエー・グルメシティの中で最後の訪問となったことはこのブログでも書いたが、この草加店は埼玉県内のダイエー・グルメシティの中で最後に訪問した店舗となった。現存するダイエーの店舗はこの草加店と東川口店を除くと全てさいたま市内に所在しており、東川口店もさいたま市内からアクセスのしやすい場所にあるのでさいたま市内の店舗と併せて訪問可能だったが、この草加店だけは微妙にそれらの店舗が集まる界隈からアクセスのしにくい場所にあることが最後の訪問となってしまった理由である。
実は、現在「ダイエー草加店」と名乗っている店舗は「ダイエー草加店」としては2代目の店舗であり、初代の店舗は同じ土地に建っていたが、2010年代に入ってから建物の老朽化のためであろうか、一度取り壊されているという歴史を持つ。そのため初代の店舗と現在の2代目の店舗とでは店番号も0384と0756で異なっている。しかしながら、同じ土地に同じ店名で''復活''をしているあたり、実質同じ店だと考えていいだろう。
また、草加市内にはこの店とは全く別の場所に「ダイエー草加店」と名乗る店が存在していたこともあるようだ。こちらの店舗は元々「忠実屋」が草加店として開業させたものを、後に忠実屋がダイエーに吸収合併されたことにより「ダイエー草加店」と改称させたもののようで、全く別の店舗を同じ店名で運営していたのは驚きである。店番号の違いはあるとはいえ、当時のダイエー社内でこんがらがるという事は無かったのだろうか…
店舗を別アングルから。2Fにはテナントとしてnojimaも入っているようだ。現店舗の建物のデザインは、店番号から推測して建設時期が近いであろうと考えられる南浦和駅東口店(店番号:0757)と似ているように感じられる。
駐輪場の店舗入り口付近にあったダイエー公式マスコットキャラクター「モッくん」型自転車専用自動空気入れ機。鼻がボタンになっており、これはこれでなかなか可愛い。
0724・グルメシティ浦和道場店
マンションの1階部分にテナントとして入るグルメシティ浦和道場店
さいたま市界隈のダイエー関連店舗巡りで最後に訪問することとなったのは、同市桜区にあるグルメシティ浦和道場店である。グルメシティはダイエーの中でも食品・一部の日用品のみを取り扱う業態のため比較的小規模な店舗が多く、どこかの建物のテナントとして店が入っているケースも多いのだが、この浦和道場店の場合も例外ではない。立地については駅前というわけではなく、国道17号新大宮バイパスから横へ入った閑静な住宅街の中を貫く道路に面しており、店舗の雰囲気を見る限り地元の人々のためのスーパーといった感じであった。そのため駐車場はないが、自転車利用者のための駐輪場は店舗入り口付近に設置されていた。
なおダイエーの運営する店舗には全て4桁の店番号が振られており、この浦和道場店に振られた店番号は0724である。ちなみに0723は大阪府のダイエーグルメシティ住道店、0725はfoodium多摩センターだ。
0719・ダイエー大宮店
大型の立体駐車場も併設されたダイエー大宮店
ダイエー大宮店は、大宮駅西口の巨大複合商業施設、・DOM(ドム)ショッピングセンターのB1Fに存在している。元々このDOMショッピングセンターという施設は、核となるテナントとしてダイエーと丸井の2事業者が入ることを想定して建設されたもののようで、開業当初から現在までその構図は保たれている。その象徴として、DOMというこの商業施設名はダイエーのD、大宮のO、丸井のMを組み合わせた名前らしい。
ちなみにダイエー大宮店の店番号は0719だが、0718は兵庫県のグルメシティ尼崎大庄店、0720は神奈川県の港北みなも店(いずれも現存)である。。
大宮駅西口コンコースから見えるDOMショッピングセンターの様子。南側は丸井がメインなのか、こちらから見ると丸井単独のビルだという印象を受ける。
B1Fにあるダイエーへの経路案内
同じくダイエー(と専門店街、フードコート)への経路案内。FOOD COURTのロゴがショッパーズプラザのそれと似ている気がするのは気のせいか…?
B1Fのダイエー入口。
核テナントという立ち位置ではあるものの、DOMショッピングセンターの中でのダイエーの存在感は案外こじんまりとしたものであり、売り場の面積だけを見るならば浦和一帯のダイエーなどとさほど変わらないといった印象だった。ここにきて、成増店などがどれだけ大きかったかを実感する…
DOMが丸井とダイエーという二大テナントで構成されていることを再確認させる標示。
しかしながら駅側(丸井側)から入るとさほど強くは感じられなかったダイエーの存在感が、施設西側へ回ると一気に大きくなっていく。西側の壁には大きなダイエーのロゴが掲げられており、同じように正面(東側)から入ると感じられなかったダイエーの存在感が西側(ダイエー直営売り場側)へ回ると一気に増したいちかわコルトンプラザ店と同じ印象を受けた。
ダイエー西台店などでも見られた縦長の看板。丸井のものも並べて設置されている。
西側(駅とは反対側)から見たDOMショッピングセンター。駅側から見た時には丸井の存在感がとても強い印象を受けたが、むしろこちら側からだとダイエーの存在感が非常に強く感じられる。
0567・ダイエー西浦和店
ダイエー西浦和店は元忠実屋の店舗であり、浦和一帯のダイエー及びグルメシティの店舗の中では最もGMS全盛期の雰囲気が感じられる外観だったという印象の強い店だった。店内にはダイエー直営スペースの他、100円ショップやクリーニング店、屋上のフットサル教室など、専門スペースが複数入る構造となっており、そのような内部の様子もまたGMSそのものだった。
また、他の元忠実屋の店舗の例に漏れずこの店にもまた500番で始まる店番号が付与されている。ちなみに一つ前の0566はグルメシティ津久井店(現存せず)、一つ後の0568はダイエー湘南台店である。
南西側から見た店舗。店の前の通りは道幅は狭いながらも人通りや車通りの比較的多い状況となっていた。
0587・グルメシティ東浦和店
店の前を通る道路の高さからやや階段を下ったところに入口のある特殊な作りのグルメシティ東浦和店
グルメシティ東浦和店はさいたま市緑区にある店であり、駅前のひと際歩行者・自転車の通行の多い交差点の角に存在している。この店舗も元々は忠実屋として開業した店であり、2フロアで構成される売り場の作りからは忠実屋らしさが現在も感じられる。また店舗自体の構造も少々変わっており、冒頭の写真中央やや右に見える上部が山型になった窓のすぐ内側にエスカレーターが設置されている。また内側から見ると窓ガラスは着色されたものであることが確認でき、やはりここからも特殊な作りの店舗だなという印象を受ける。
東浦和店の店番号は0587であるが、0586は練馬店(東京都・イオンリテールの運営する店舗へと転換)、0598は北野店(東京都・閉店済み)である。
目の前を通る歩道から見たグルメシティ東浦和店。自動車ではなく徒歩や特に自転車で来店する客が多いのだろうか、自転車置き場は満車に近い状態だった。
大規模小売店舗法(通称:大店法)プレート。他の元忠実屋店舗の例に漏れることなく、色付き透明(劣化してはいるが)のものが掲げられていた。
0583・ダイエー東川口店
商業集積地を貫くけやき通りに面したダイエー東川口店
ダイエー東川口店は、当初関東に地盤を置いていたショッピングモールチェーンである忠実屋の店舗として開店した店で、05~から始まる店番号にその名残が残っている。建物に関しても元忠実屋らしく2つのフロアから成る売り場で構成されており、2Fには小規模ながらゲームコーナーも設置されていて心を踊らされる。
また川口市内にはかつて川口店→トポス川口店などのダイエーの運営する店舗の中では古参の店舗も存在したが、現在ではこの東川口店のみが川口市内で唯一のダイエーとなっている。
なおこの東川口店の店番号は0583であるが、一つ前の0582はトポス上尾店(埼玉県)、一つ後の0584は橋本店(神奈川県)であり、いずれも閉店済みである。
また1Fにはフードコートが設けられており、訪問した時間帯は昼休みの時間ではなかったため同施設で食事をしている人はまばらであったが、店舗の周囲ではオフィスなどが散見されるような状態であったために昼は混むのではないかと推測された。
大規模小売店舗法、通称大店法プレート。かつて忠実屋であった店舗の場合、このように色付きの透明なプレートが掲げられていることが多い。設置者の部分には個人名が記されていたので、今回は伏せさせていただく。